会社員が副業としてエンジェル投資家になるには何を学べば良いのか?

この記事の執筆者 南研吾
この記事の執筆者 南研吾

フィンテックによって「エンジェル投資家」に誰でも簡単になれるようになりました。
見方によってはテクノロジーの進化で生まれた「新しい職業」とも言えます。
エンジェル投資家になりたい方はぜひ記事を読んでください。

エンジェル投資家は難しい仕事です。
たとえるなら生まれから数日後のサラブレッドの仔馬が牧場で歩くのを見て、その仔馬が将来G1レースを勝つかどうかを予測して購入する。
これがエンジェル投資家の仕事です。

もし仔馬が順調に成長してG1を勝利したら大儲けです。
購入した金額が何倍、ときには何十倍にもなってあなたの元に返ってくるでしょう。
仔馬が成長するのを見て楽しめるだけでなく、お金の面でも良い思いをできます。
けれど、いくら期待が大きくてもG1どころか未勝利戦すらも勝てない馬が多い、というのが事実です。
だからエンジェル投資家には目利きの力が求められます。

社会人として安定したお給料を稼いでも、これからは人生100年時代です。
お給料にプラスして投資でお金を増やすことを考えている人もいるでしょう。
これからの時代は普通の株式投資や投資信託だけでなく、エンジェル投資家として未上場の会社に投資する人が増えます。
サッカー選手の本田圭佑さんやメルカリ創業者の山田進太郎さんなんかが代表的ですね。
では、彼らのような大金持ちや成功した人でないとエンジェル投資はできないのでしょうか?

そんなことはありません。
ふつうの会社員でもエンジェル投資家になれます。

南研吾
南研吾

ただし専業のエンジェル投資家になるのは難しく、会社員がなれるのはあくまでも副業としてのエンジェル投資家です。

この記事ではエンジェル投資家になりたい会社員が知っておきたい

  • エンジェル投資家になるには何を学べば良いか
  • 安全にエンジェル投資ができるサービス

などについて説明します。

エンジェル投資はスーパーハイリスク・スーパーハイリターンの投資です。
だからこそ、基本的なことをこの記事で学び、少しでもリスクを減らしてください。

会社員がエンジェル投資家になるには何を学べば良いか

まずはじめに
「会社員がエンジェル投資家になるには何を学べば良いか」
これを説明します。
けれど先に伝えておくことがあります。
会社員のエンジェル投資家に安易な成功法則はありません。
絶対に成功する方法はない、ということです。
もし
「絶対に成功するエンジェル投資がある」
なんていう話をあなたに持ちかけてくる人がいたら、その人はおそらく詐欺師です。

だから会社員が仕事をしながらエンジェル投資家になるには基本を学ぶしかありません。
王道はあっても裏道はないのです。
ここから基本的なことを説明するので
「そんなことはもう知ってるよ」
という方は読み飛ばしても大丈夫です。

エンジェル投資家は未上場の会社の株を買う

証券会社などで口座を開設し、上場企業の株式を購入したことはありますか?
もし株を買った経験があるならわかりやすいのですが、エンジェル投資家も会社の株を買います。
ただし、エンジェル投資家は市場に公開されていない
「未上場」
の会社の株を買います。

2015年の調査によると、日本にある会社の数は403万社です。
このうち日本の市場に株式を公開している会社の数は2021年1月の段階で3,754社です[1]日本取引所グループ:上場会社数・上場株式数
割合であらわすと0.09%です。
0.1%以下なのですね。
上場するためには業績はもちろんのこと、他にもさまざまな審査を通過しなくてはなりません。
だから上場企業のなかには

  • 反社会勢力に関わっている会社
  • 会社の売り上げ計上や納税などで不正や詐欺をしている会社
  • 業績に未来がまったく無い会社

などに該当する会社はほとんどありません。
つまり、いわゆる「上場企業」は日本企業全体からみたら選りすぐりの優良企業ばかりなのです。

けれど、エンジェル投資家は未上場の会社の株を買います。
上場していない、残りの99.9%に該当する会社ですね。
上場していないからといって優良企業ではない、という意味ではありません。
あのグーグルだって起業して間もない頃にエンジェル投資家に株を売って資金を得ています。
そして、その資金があったからこそ歴史に残るような現在の大成功があるのです。
知っておきたいのは個人がエンジェル投資家になれる企業は上場企業と比べると中身にバラツキがある、ということです。
「玉石混交」というやつですね。
だからこそ、エンジェル投資家には目利きの力が必要なのです。

南研吾
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とうぜん創業したころのグーグルに投資した人はリターンとして莫大な利益を受け取っています。

普通の会社員が買えるのはプロが買っていない会社

エンジェル投資家は未上場の株を買うと説明しました。
さらに、この未上場の株について知っておきたいことがあります。
それは
「将来有望な会社の未上場株はプロが買う」
ということです。
これがどういうことか、これから説明します。

まず知っておいて欲しいのは、個人のサラリーマンエンジェル投資家のライバルになる

  • ベンチャーキャピタル
  • セレブ

の存在です。

「ベンチャーキャピタル」という言葉を聞いたことはありますか?
簡単に言うと、ベンチャーキャピタルはエンジェル投資を専門にしているプロたちです。
だいたいが法人(株式会社)で、投資に使える金額も会社員とは数桁ちがいます。
使えるお金が違うだけでなく、経営の専門家集団でもあるので出資先の会社にたいしては

  • 経営相談・アドバイス
  • 金融機関の紹介
  • 優秀な人材の紹介

なども行います。

「セレブ」は別の言い方をすると「成功者」ですね。
映画や音楽、さらにはスポーツの世界で大成功をおさめた人たちなんかは「セレブ」に該当します。
彼ら彼女たちはベンチャーキャピタルのような経営の専門家ではありません。
けれどお金をたくさん持っています。
さらに、お金以上にすごいのはその影響力です。
たとえば日本のエンジェル投資家の本田圭佑さんは日本人のほとんどが知ってる有名サッカー選手で「セレブ」に該当します。
もし本田さんがスタートアップ企業に出資したどうなるでしょうか?
出資先の会社は
「あの本田圭佑が出資した会社」
としてニュースなどで取り上げ、会社の知名度は急に高くなりますよね。
知名度が上がるだけではありません。
本田圭佑さんのファンなどがその会社のサービスを使うようになったりもします。
このように、セレブの影響力は凄まじいものがあるのです。

もしあなたがスタートアップの経営者なら

  • ベンチャーキャピタル
  • セレブ
  • 普通のサラリーマンのエンジェル投資家

この3つのうちどれから出資してもらいたいですか?
普通に考えたらベンチャーキャピタルかセレブのどちらかを選びますよね。
残念ですが、これは事実です。

ふつうの会社員がエンジェル投資家として投資できる会社の多くは

  • ベンチャーキャピタル
  • セレブ

などから投資してもらえなかったり、なんらかの事情があって投資を断った会社なのです。
だからこそ、会社員のエンジェル投資家は慎重に投資先を選ばなくてはなりません。

公開株と同じように会社を分析する

ここまで

  • エンジェル投資で購入できる株
  • 会社員エンジェル投資家のライバル

という、どちらかと言うと心構え的なことを説明しましたので次はもう少し踏み込んだ内容を説明します。
とはいっても、説明するのは普通のことです。
すでに伝えたように、社会人のエンジェル投資に裏道はありません。
あるのは王道のみです。

エンジェル投資といえど、株式投資の一種です。
そして株式投資の王道といえば決算や財務三表などの資料を分析することです。
エンジェル投資も普通の株式投資と本質的には同じです。
数字や事業内容を分析し、これから伸びると考える企業に出資する。
だから投資家としての王道を歩むだけなのです。

会社員が個人でエンジェル投資家になる場合、99%以上のエンジェル投資は
「株式型クラウドファンディング」
と呼ばれるサービスに登録して株を購入します。
株式型クラウドファンディングとは、未公開株を買える市場のような場所です。
このサービスに登録すれば
「エンジェル投資家に株を買ってもらいたい」
と思っている会社の経営状況などの資料を確認できます。

ここでしっかり投資先としてふさわしいかを分析します。
株式型クラウドファンディングのサイトに掲載されている情報だけでなく

  • 会社のホームページの情報
  • 会社のサービスの情報
  • 会社の経営者や役員の情報
  • 会社に在籍したことがある社員の口コミ

などをネット・SNSで探すことも分析する材料になるはずです。

南研吾
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株式型クラウドファンディングは「株式投資型クラウドファンディング」と呼ばれることもあります。

エンジェル投資の出口は2パターンしかない

エンジェル投資家を募っている企業を見つけ、出資したとします。
出資が完了したらあなたはエンジェル投資家です。
けれどエンジェル投資家になる人は会社に投資することが目的ではないはずです。
おそらく、ほとんどの人の目的は「お金稼ぎ」でしょう。

エンジェル投資は上場企業の株式のように購入してからすぐ売却することは難しいです。

南研吾
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もう少し時間がたったら「株主コミュニティ」という仕組みをつかって簡単に売買できるようになるかもしれません。

基本的にはエンジェル投資家は「イグジット(英語で「出口」という意味)」と呼ばれる出来事が投資先に起こらないと株を売れません。
ではイグジットとはどんな出来事でしょうか?
イグジットには2パターンがあります。
それは

  • 出資先の会社が買収される
  • 出資先の会社が株式を上場する

このふたつです。

もしあなたがエンジェル投資を考えているなら、この二つの出来事が投資先に発生する確率を考えてみてください。
具体的に何パーセントの確率でイグジットを迎えられるかを数字化するのも良いでしょう。

とはいえ、偶然や運に左右される出来事であるのは間違いありません。
だから投資する前にエンジェル投資家が考えるべきことは
「そのビジネスがこれからのトレンドに乗るか?」
これです。
言い換えれば時流に乗ることができるか?とも言えます。

どんなビジネスでもトレンドがあります。
どんなにきちんと経営していても、トレンドに乗れないと爆発的な成長は難しいです。
ネットショッピング全盛のいま、小売店をはじめて爆発的な成長はできるでしょうか。
いまの時代に
「ゼロから世界一のネット書店を作るんだ!」
と決意しても
「Amazonがいるよね」
という一言で終わってしまいます。
このようなビジネスでは会社を上場させることも売却することも難しいです。

エンジェル投資家にはトレンドを見抜く力が必要である。
これも覚えておいてください。

社会人のエンジェル投資家が学ぶべきことのまとめ

社会人のエンジェル投資家が学ぶべきことをシンプルに整理すると

  • 投資候補の事業を数字から分析する方法
  • 時代をトレンドが何を見抜く方法

となります。

数字の分析は

  • 決算を読む
  • 財務三表

などの言葉で書籍を探せばすぐに見つかります。
だからこの記事では説明しません。
では、何がこれからのトレンドかを見抜く方法はあるのでしょうか?

トレンドを見抜く方法については定番の方法はありません。
しかし、頼りになる先生がいます。
それは「プロのエンジェル投資家」です。
ベンチャーキャピタルなど、プロのエンジェル投資家はさまざまな情報から

  • 次にヒットするのは何か?
  • これから有望なのはどんなビジネスか?

などをじっくり検討してから投資先を決定します。

彼ら彼女達はエンジェル投資のプロです。
なので

  • 分析の能力や経験
  • 分析に使える情報の質と量
  • 分析や情報収集に投入できる人材

などでは個人のサラリーマンエンジェル投資家とは比較なりません。

さきほどベンチャーキャピタルは個人のエンジェル投資家のライバルと書きました。
けれど、彼ら彼女たちはライバルであると同時に先生でもあるのです。
とくに大きなベンチャーキャピタルの動きは随時チェックすべきです。
動きを分析すれば長期的なトレンドもわかるようになり、エンジェル投資にきっと役立ちます。

安全にエンジェル投資ができるサービス

  • 会社の決算等の数字に関する知識
  • どんな事業がトレンドなのか

この二つがわかったら、次はいよいよエンジェル投資をはじめる段階です。

エンジェル投資をする段階で注意したいのは
「妙な儲け話にのらない」
これです。
たまにニュースで「未公開株詐欺」というなにやら怪しげな言葉が出てきますよね。
要は儲け話に騙されてみんな損をしているのです。
このような詐欺に騙されず、安全に未公開株に投資する方法はごくごく限られています。

もしあなたが

  • 金融資産が数億円以上のお金持ち
  • 将来有望な企業の経営者達と知り合い

これらを両方とも満たす人物なら話は別で、いろいろなエンジェル投資の方法があります。
けれど普通の会社員がこの両方の条件を満たすのは困難です。
だからエンジェル投資の方法はほぼ一択となります。
その方法は
「株式型(株式投資型)クラウドファンディング」
です。
株式型クラウドファンディングを使えば普通の会社員でも安全にエンジェル投資ができます。

南研吾
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安全なエンジェル投資だからといって儲かる確率が高いわけではありません。すでに説明したようにエンジェル投資はスーパーハイリスク・スーパーハイリターンの投資で、これは変わりません。

株式型クラウドファンディングとは?

コロナで注目を集めた
「クラウドファンディング」
を知っている方は多いと思います。
クラウドファンディングには

  • 応援したい会社に出資する
  • 出資に対してリターンが返ってくる

という特徴がありますよね。

株式型クラウドファンディングは普通のクラウドファンディングと似ています。
違うのはリターンの部分です。
普通のクラウドファンディングは出資したらほぼ確実にリターンがもらえますが、株式型クラウドファンディングは違います。
すでに説明しましたが、リターンがもらえるのは出資先が

  • 会社を売却
  • 会社が上場

このどちらかの稀な出来事を達成したときです。

普通のクラウドファンディングの場合、出資したらほぼ100%の確率でリターンが受け取れます。
しかし、そのリターンが出資金額以上になることはありません。
株式型クラウドファンディングは低確率ながら数倍、ときには数十倍にリターンになって返ってくることがあります。
だから株式型クラウドファンディングは宝くじのようなものなのです。
宝くじを買う人ははずれて後悔したり悔しい思いをしたりしませんよね。
宝くじを買う人はよく
「夢を買う」
なんてことを言いま。
株式型クラウドファンディングも同じことです。
とても高い確率で損をするのですから、株式型クラウドファンディングも宝くじ感覚で購入するのが正解です。

安全にエンジェル投資できるサービス

最後に、安全にエンジェル投資ができる株式型クラウドファンディングサービスを紹介します。
しかし、株式型クラウドファンディングサービスは日本では数えるくらいしかありません。
代表的なサービスは

などです。

南研吾
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紹介したのはどれも上場企業の子会社だったり、上場企業の出資を受けて運営されている信頼できる企業です。

とはいえこれからどんどん株式型クラウドファンディングは増えるでしょう。
新しいサービスを見つけたら、安全かどうかのチェックをしてください。
安全性の確認はサイト内の記載をチェックするだけです。
サイトのなかに

  • 第一種少額電子募集取扱業者
  • 加入協会:日本証券業協会

この二つの記載があればまず安全です。

もしサイトに登録するのが不安ならそのサービスの運営会社を調べてください。
そのうえで日本証券業協会の
株式投資型クラウドファンディング業務を行う金融商品取引業者
こちらのサイトにアクセスし、利用しようとしているサービスの運営会社名が一覧に記載されているかをチェックしてください。
きちんと会社の名前が登録されていれば、そのサービスはまず安心です。

エンジェル投資の金額は「起業家が描く世界への参加料」

企業家・エンジェル投資家として有名な家入一真さんという方がとても良いことを言っています。
要約すると
「スタートアップへの投資は参加料のようなもの」
と家入さんは語っています[2]logmi:家入一真氏「スタートアップへの投資は、起業家が描く世界への参加料」ーー投資家たちが語った、お金の持つ本当の価値

株式型クラウドファンディングも参加料のようなものです。
だから投資先の企業の成功や失敗に一喜一憂せず、暖かく見守ってください。
特定の会社や事業が成功するかどうかはわかりません。
そして、有望な企業にはすでにベンチャーキャピタルなどが出資しています。
株式型クラウドファンディングの場合、遠くから見守りながら応援するくらいの感覚が一番だと思います。

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